狸の毛皮でミョウバン鞣し
猟期中に罠にかかった狸で毛革を作ってみました、実際に加工したのは、昨年度です。今回狸の毛皮鞣しは初の鞣し作業でした(昨年は鹿を塩漬けにしておいたのですが気温が高く鞣す前に腐りました)
他の鹿毛皮は冷凍保存した現状加工中です。
業務用冷凍庫を持っている方は、冷凍するとマダニも死滅するので冷凍保存後解凍して作業するのがオススメです。
毛皮鞣しの方法は、色々有りますが【毛皮鞣しの手順】失敗編で鞣すとカチカチ和紙の毛皮になります。
鹿等の大型毛皮の場合更にカッチンカッチンスルメになるので注意して下さい・・・
*スルメもペンチで摘まんでもむと柔らかくなりますが・・大変なのでお勧めしません
【毛皮鞣しの手順】改善編がより良さそうですが・・・・最善とは言い切れません。
鞣し液に作製原料もクロム・タンニン・ミョウバン等を使うやり方あり出来上がり使用用途により原料を変える必要が有ります原料の違いでクロム鞣しは素人の扱える物ではなく、タンニン鞣しは参考情報が少ないです(茶葉・柿渋が使えるようです)
ミョウバン鞣しは、材料の明礬が手に入りやすいので一番簡単で今回もミョウバン鞣しを行いました
【ミョウバン鞣しとタンニン鞣しの違い?】
ミョウバン鞣しの弱点は、水に弱く雨にあたると明礬が毛革から溶け出し生毛に戻ってしまう為屋内使用となります
それに対してタンニン鞣しは、上手く鞣せた場合水に強く水洗いしてもタンニンが毛革から溶け出さないようです。
【毛皮鞣しの手順】失敗編
①毛皮を剥ぐ
②毛皮内側の肉をきれいに落とす
③毛皮に残った脂肪と汚れを洗い流す(中性洗剤使用)
④鞣し液に漬ける
⑤板に張って陰干しする
⑥毛皮が乾いたら内側をヤスリ掛けする
⑦オイルを塗る
↓スルメにならないと思われる?
【毛皮鞣しの手順】改善編
①毛皮を剥ぐ
②毛皮内側の肉をきれいに落とす
③毛皮に残った脂肪と汚れを洗い流す(中性洗剤使用)
④鞣し液に漬ける
*軽く乾かして陰干し毛皮をもむ
⑤板に張って陰干しする
*陰干し中の半乾き時にオイルを塗って
毛皮をもんでやるとスルメにならない⑦の工程を先に行う
*陰干し中に毛皮をもむ
⑥毛皮が乾いたら内側をヤスリ掛けする
プロが作った毛皮製品を持っている方なら解ると思いますが、毛革のトロトロ感は全く有りません
仕上がった狸の毛皮は、和紙を揉んだ感じによく似ています
ITUKOも仕上げのオイルを塗ってくれた時に毛皮の手触りが良く、かなりお気に入りのようでした
乾燥後に揉んでやると更に柔らかくなりますが使用目的が飾りなので自分なりに良しとします。
今後より良い方法を模索して行きます。
毛皮鞣し情報参考サイト
【鹿・なめし革】野山を走る鹿から、毛革になるまでの全行程をまとめたよ | ジムニーに乗ったサル